お節の日常





これはお重から飛び出してきたお節。
お節のその後を見てみよう。



畑の大根の葉っぱふりかけも添えた
焼き餅入りの七草粥。
胃腸炎もやってしまい、お粥が本気で身に(胃に)染みる正月明けとなった。
無病息災。頼みます。




元気になって調子に乗ったらーめん。
正月用の人参だから紅い。
あとは畑の白菜の外っ側の緑の葉。
あまりに余ったかまぼこがなると代わり。



栗きんとんシナモンパイ。
栗きんとんとバターを一緒に温めて混ぜてからパイに入れると、スイートポテト感がリッチ。
でも、そのまんま入れた方が栗きんとんらしく
お節の面影と戯れられてよい。

戯れている顔。




黒豆パン。
なかなか黒豆がなくならないため、何度も作ったら、発酵の仕組みがわかってきた。
そして、自分の夜のタイムスケジュールとも
いい具合に噛み合ってきた。
夕飯を食べて英気を養い、パンを力一杯こね
お風呂くらいの温度で発酵させてる間に、
自分もお風呂に入る。
風呂上がりのもの同士再会し、黒豆を混ぜ込んだら、自分の顔にパックをしてる間に、パンをオーブンの中で蒸し風呂にする。
ここで全て寝る支度を終えた私は、なんで作り始めちゃったかなと半ば後悔、パンを疎み始め
眠くてたまらない中、ここまで来たからと仕方なくパンを焼き、半分寝ながら焼きたてを食べる。





お煮しめで使いきれなかった根菜たちの味噌汁。
けんちん汁と豚汁の間のかんじ。
根菜と胡麻油が入ってると、味噌汁って何でこんなに満足する味になるんだろな。



お節の食材で生き延びつつある一月。
正月料理からなだらかに日常ごはんに変貌を遂げている。

そんな変貌を眺めながら頭の中に流れていたのは
柴田聡子の『責めるな!』だった。

元お節を責めるな 眩しかった日々を責めるな
お節に元をつけるな
日々はつづくのさ