那覇



 パレットくもじ×那覇芸術劇場なはーと
サマー・ファミリー・シアター2023
スイッチ総研『パレットくもじスイッチ』
おかげさまで、遂行してきました!

午前の回は猛暑、午後の回は上演のその20分間を狙ったかのような豪雨にあいながらも
なんとかかんとか、全員の臨機応変の対応と、それを楽しんでくださった方々のおかげで、上演することができました。

那覇でスイッチを押してくださった皆さま、気にかけてくださった皆さま
本当にありがとうございました。


よくよく考えてみれば、地方公演はしたことがあっても

滞在制作はしたことがなかったんですね。

上演を終えて、那覇でぼんやり散歩しながら

普段は離れた地で生活をしている人同士が、同じ一瞬の演劇を共にしていたんだ!ということに
急に驚いて、嬉しくなりました。


スイッチは、お客さんがスイッチを押すと(書いてあるお願い事をすると)始まる、たったひとりの人にむけた小さな演劇です。

だから、いわば、お客さんというより共演者と言いますか、
スイッチを押すと始まる出来事を一瞬だけ、一緒に味わう、共有する人同士になるのですね。

もちろん演劇という虚構なのですが、虚構でも、

わたしたちがたったひとりにむけてやるように、スイッチを押してくださる方も、わたしたちにむけて笑ってくれたり、ビックリしてくれたり、ぽかんとしてくれて

その凝縮した一瞬のコミュニケーションが、すごくすごく貴重で、
本当に嬉しかったです。

気のせいだけど、とても、一人一人と出会えた気になりました。

沖縄で演劇をしているかたがたと一緒にスイッチを創作できたこともおなじで

知らないだけで仲間がいると認識できたことや、素敵な人がいると知れたことが、私にとってはとても希望になりました。

演劇をやっていくうえで、進んでゆく方法や方向はいくらでもあるんだなぁと思えたし

こんな方法や方向は、私は心がときめくなあ、と思いました。

スイッチを押してくださった方も、ちょっとでも、こんなのもありだなぁなんて気持ちになってくれていたらいいなぁと思っています。



スイッチを終えて、数日の那覇散歩。





なかよくしてくれた猫。
ずっと着いてきて、爪研ぎ場所とかも案内してくれたので、すぐそばの海にお誘いしてみたけど、出られないエリアがあるようでお別れした。



壺屋通りにやちむん(焼き物)を見に行ったら
道端のおじいさんが案内してくれて、とってくれた写真たち。
2枚目がナイス。

一歩進むごとにそこに生えている植物の名前を教えてくれる。これはドラゴンフルーツ。



 
隠れシーサーもこれまた一歩進むごとに教えてくれた。

と、充実の裏道散策により、やちむんのメインストリートはみることなく、国際通りまでお見送りしてくれた。

これこそ本道。

首里城は「見せる復興」として、改修作業を見学することができた。
漆塗りの下地になる「ニービの粉」を、石で砕いて作るボランティアを募集していたのでやってきた。参加証の証状ももらった。やったー。
ボランティアスタッフの人が記念に撮ってくれた。


自転車とゆいレールを乗り回し、公園と市場とスーパーにばっかり遊びに行っていた旅だった。

台風の影響で、野菜がなかったり高騰していて、ゴーヤとヘチマは飲食店では出ていなかった。

うちに山ほどあるゴーヤを配りたいくらいの気持ちだった。

そんなもんじゃなんの役にも立たないのだろうけどねえ。



東京へ帰ってきて、近所のスーパーへ行った。

ああ、家に帰れば冷蔵庫とキッチンがあるって、なんて心強いんだろう。なんでも買える。

沖縄では、買いたい食材は山ほどあったけど、飛行機をお供するのに買うわけには行かなかったからなあ。

家の良さを知り、ああ良い旅だったんだなあ、と実感したのだった。