海に潜る前

手触りのあるものが好きです。

装幀者の菊地信義さんのドキュメンタリー『つつんで、ひらいて』を見ていたら、
本の中にあることの印象を、まず入り口である装幀に表現する
というようなことを話していて(朧げです、すみません)

そういうことがとても好きです、と思いました。

本は言葉で表現していて
言葉じゃない手触りや"感じ"で、装幀が表現してるんですね。

それでまた読み終わったら
ものになって、手触りになって、本棚に収まる。

またあの手触りを思い出して手に取る。

紙に頬をすり寄せる菊地さんの表情が印象的でした。

すーっとなだらかに言葉の海に入って
またすーっと抜けていく

そういう役割をしているんだなあと思いました。

どうにも、手触りのあるものが好きで
自分でなにか作ろうとするとそういうものになってしまいます。

"感じ"が届かないかなあ、といつもおもっています。

まああとは、言葉がとても下手なんだと思います。

写真は、きょうの不採用。

そう言われるとまた愛着が湧いてくる。