脳内おじいちゃんに盆栽を
ものすごく正直な話、緑が見たくて、嗅ぎたくて、浴びたくて
何一つ手につかない。
やる気がないだけかと思って、
なんとかやる気を沸かせるための攻防をしていたのだけど
とにかく緑を浴びたくて仕方なかったらしい。
深い緑と、その間に生まれる深い空気、
狭い部屋の中にいながらそのことばかり想像している。
情報から情報を、言葉から言葉を得るのでなくて
緑を浴びてそれから考えたいらしい。
よくよく思えば、描いている絵が緑に溢れてるから
見たくて見たくてたまらなくて描いたんだろうと思う。
昨夜は、いてもたってもいられず
ちょっと遠くまで歩いて緑地へ向かった。
雨に濡れた緑の香り。
これこれ、この味って頭の中のおじいちゃんがおっしゃって
満足してねそべっていた。
だいぶ緑を吸い込んで、帰ってきてぎゃんばろうとおもったけど
ああ、また緑を想像の中でかいでいる。
(やる気がないだけ説が再浮上)
言葉のないやりとりを求めている。
言葉を書きながらそんなことを言っている。
黙って大樹に触れて、目をつむっていたいのじゃと
頭の中のおじいちゃんがおっしゃっている。