「ぷらすと」



2011年から始まったエンターテインメント深堀トーク番組「ぷらすと」が
終了いたしました。

その最終回「これだけは観ておけ!」の前編後編
アクトビラさんで公開されたのち、今月頭にyoutubeで公開されていました。

私は前編に、MCとして出演しています。

ずっと、そのことについて書きたい、書きたい
と思っていたのですが
ようやくゆっくり見ることができて、ようやく書くことができました。

遅くなりました。

ご覧頂いた方も、いらっしゃるでしょうか。

ありがとうございました。

何から話せばいいやらという感じなのですが、
ぷらすとそのものがどんなものを残してくれたのかは、数あるアーカイブをご覧頂くとして
ここでは自分の正直な感想だけ述べさせていただきます。語りきれないことの方が多い上、まとまりのない記事になりますがご容赦ください。

私が「ぷらすと」にぷらすとガールとして出演し始めたのは2015年4月2日。
フリーランスになって最初の仕事が、「ぷらすと」でした。

番組の出演者であり、私の永い友人である早織ちゃんが紹介してくれて出会いました。
(オーディションでは、フリーランスになった理由とか、市川準監督の話をしました)

この「福永マリンパーク」を開設したのが、ちょうどフリーランスになったその当日の2015年4月1日でしたから
開設しました〜の次の記事が、ぷらすとの告知です。

だから、わたしの「ぷらすと」の歴史は、これまでのフリーランス生活の歴史そのものになっています。

番組中でも話していますが、松崎健夫さんや春日太一さんが語る
「点と線」という視点に幾度となく助けられてきました。

役者、音楽、脚本…様々なことに「手をつけ」ながら何ひとつできていないと感じ
「何がしたいのか」と人から問われるたびによくわからない気持ちになり
何ができるかはわからないけれど、自分のできる限りをすべての場所でやってみたいと思ってフリーランスになりました。

そんなタイミングで出会えたその視点に、いつか線になるまで頑張ろうと思えたし、自分自身を信じることができました。

だけど、今回の最終回の収録でMCをしながら
私はこれまでその視点にいくらか甘えてきてしまったと感じました。

目の前にあることにひたすらに取り組んできたことは嘘ではありませんが
いつからか、漫然とあることに慣れ、そのことの言い訳にしてきたところがあると思います。

いつか、いつか、といい続け
今からそのいつかのためにできる多くのことを避けてきました。

とても情けないことです。


最終回にMCとして出演できたことも、春日太一さんをはじめとする番組をよくしよう、という想いが運んでくれた結果です。

そして、不慣れでたどたどしいMCを、今回共演した皆さんがサポートしてくださりました。

終始、エンターテインメントを、これまでの時間を、それぞれの出演者を尊重しあうような、とても温かな時間が流れています。

本当に素晴らしい方々に出会えたことを強く実感しました。

番組への出会いから、最終回まで、常に「ぷらすと」の皆さんの想いに助けてもらってきました。支えてもらい、教えてもらい続けてきました。

そのことと同時に、自分ができなかった多くのことを最終回の収録時に実感しました。

だけど、できなかったことをできるのは、気がついた今からだと強く思いました。

間に合わなかったけれど、今からできることをやりたいと思いました。

どこから手をつけたらよいものかわかりませんでしたが、どこからでもつっこんでみようと思えました。

その収録からひと月以上経ち、なんだかずっと、「知ろう」としているような気がします。

何を?というのはあいもかわらず漠然としているのですが
漫然とした気持ちとは違い、少しどこかに向かっているような感覚があります。

だから道の途中で立ち止まることも休むこともできるし、ふっと気がつくと腰を上げている自分がいます。

知らないことをひとつ開けば、知らないことが無限に湧いてきます。

でも途方もない気持ちにはならずにいます。

それは多分、「ぷらすと」の皆さんの背中を知っているからです。

自分にとって「ぷらすと」はずっと自分の無知の大きな壁だったように思います。

今もそうだとも言えます。

だけど、それを大きな背中として頼りにしながら、これからできることを、ただひとつひとつやっていこうと思います。

いつか点が線になり、恩返しができるその日まで、
一歩一歩、歩いていきます。

2時間ひとつのテーマについて語ることも、それを聞くことも、大きなエネルギーを要することです。

収録の後は、ぷしゅーと音のするような皆さんの姿をよく見ていました。

きっと画面の向こうのかたも、ぷしゅーとなったりしていたかもしれません。

知らないものや、こと、時間、人を尊重すること
「語る」より以前に積み重なってきた「訊く」という時間の大切さを感じていました。

きっとそのあり方は、「世の中を少しずつよくする」と信じてやみません。

「ぷらすと」に関わったすべてのかたを、心から尊敬し、感謝しています。

本当にありがとうございました。

番組の中には、素晴らしい時間が詰まっています。

ぜひ、ご視聴下さいませ。



ぷらすと×アクトビラ
「これだけは観ておけ!」
前編はこちら
後編はこちら
番組ホームページ