祖父とカルピスソーダ

カルピスソーダが好きです。

カルピスソーダが好きな、祖父のことが好きだからでしょう。

もっともっと家から出にくかったころ
(その基準がどこにあるのかいまだによくわかりませんが)

真夜中に、どうしてもカルピスソーダが飲みたくて仕方なくなって

だけど私は、家の周りにあるカルピスソーダの自販機を熟知しているので

自販機なら誰にも会わないしよいだろう!と、100円玉を2枚だけ握りしめてルンルン買いに行きました。

写真は、そんな真夜中のカルピスソーダです。

祖父は、遊びに行くといつも「飲むか?」と言って、カルピスソーダを出してくれます。

普段から飲むわけではなかったのですが
祖父と祖母の勧めてくれるものは全部貰いたい、お腹いっぱいでも絶対に食べきる!飲みきる!という
ちょっともう根性みたいなところがあって

(しかも二人は好きなものが全然違うので、それぞれの好きなものを半ば争い気味に私に差し出してくる。よって、量は思いの2倍)

そんなことをしてるうちにカルピスソーダを好きになりました。

実はちょっと、いつもペットボトルの蓋が閉まり切っていなくって
炭酸が抜けてるのが、祖父のカルピスソーダです。

そこも含めて、祖父との味です。

たしか一度か二度だけ、そんな祖父と
苦いシュワシュワを飲んだことがあります。

ちょっと遠くに出かけられたときに、
「飲むか?」と言われて買った、その土地のビールです。

帰ってきて、二人で乾杯して飲みました。

そのときに撮った、ニコニコの祖父と私の写真が、この間データフォルダから出てきました。

どうしてか、あのビールはどんなビールよりも大切なビールでした。

普段ビールを飲まない祖父ですから、
それを飲みたいってこと以上に
一緒に飲もうという気持ちがたくさんのビールだなあと感じて

忘れられません。

はやく会いたいなあ。

祖父との大事なことシリーズは山ほどありまして
気が向いたらまた書きます。

今日も郵便局で、またひとつ大事なことを思い出してしまいました。