WE ARE LITTLE ZOMBIES



映画『 WE ARE LITTLE ZOMBIES』をみてきた。
https://littlezombies.jp

『ホーム・アローン』とか、『E.T』とか『グーニーズ』とか
『マイ・フレンド・フォーエバー』とか
子どもが冒険する映画が大好きで

そういうときはぜったい、色の変な飲み物とポップコーンを食べるって決めているので
メロンソーダとポップコーン買って、みてきた。

私、つい今年の初めくらいに「ああ、生きてるふりして死んでたんだなあ」と気づいた。

何かを選ぶことも、決めることもしたくなくて、全然1秒後以降のことは考える気が起きなくて
今で精一杯なので勘弁してくださいと思っていた。

だから貯金もいらないし、ものもあんまりいらない、そんな感じ。

と、気がついたのは、早寝早起きをするようになって、一日三食食べるようになって

一日が 始まって、終わるようになって
それで気がついた。

今の目標は「永く続けていくためのくらしをすること」

すぐ忘れちゃいそうなので、自分の部屋の壁に貼ってある。とてもかっこ悪いけど。



この映画は、ゲームみたいに、ハードモードな子供たちの人生が描かれている。

私は、ずっと、いろんなことをゲーム化してすごしてきた。

子供のとき、いじめられたときもそうやって、「どうやっておもしろがってやろうか」と毎日考えるのが楽しみだったし(大変性格が悪い)

仕事で容姿を馬鹿にされたときも、「頭の中みせてやる」ってタイトルのうたをつくってたし

いつも、ぜったいにそのうちおもしろくしてやる、と思って生きてきた。

その瞬間瞬間に、立っているための杖で
その瞬間瞬間をぶっこわすための武器みたいなかんじ。

あとは、私のことを見ている私のことを見ている私のことを見ている私のことを見ている私のことを見ている私・・・みたいなのを永遠に作って

客観視に次ぐ客観視をしていた。
(これをマトリョーシカ構造とよんでいる)

とかいってますけど、などといって他人事にしたり
まあそんな顔してたいしたことないでしょう本当のところはと分析したり
まあそんなことを言っても腹は減るといって自分の愚かしさを笑ったり。

ゲームみたいにして、自分から切り離してかんがえる。

でも大人になったら、
このゲーム、コンティニューにすごいお金かかるじゃん、ともおもった。

だんだんこのゲームのこなし方がわからなくなっていたとき
「戦わなくていいところで、戦わなくていい」というようなことを言われて
はっとしたのが去年のこと。

たしかに、戦いまくってきたわ。
立てなくならないように、取り合えず、今、今を、立っていられるように
戦いまくってきたわ、って。

それで、なぎ倒さなくてもいいものもなぎ倒してきたかもしれない。

なくなった足に、そこらへんに落ちている木の棒をその場しのぎではめたり、 
なくなった手を、そこらへんに落ちてるフライ返しみたいなやつでやり過ごしたりしてたかもしれない。

ちょっと疲れたしやめてみよっかな、と思い、今の「永く続けていくためのくらしをしよう」に、至った。

別に、負けてて、いいし。



「WE ARE LITTLE ZOMBIES」の四人は、今を生き抜くために、死んだみたいに生きている。

今、今、今を、過去に何にもないから、次の瞬間に何にも残すものがなくてもいいみたいに生きている。

それは他人から見ると、すごく強い光のようで、誰よりも「生きて」感じた。

周りの人たちのほうがずっと、ゾンビに感じた。
人からお金や「愛情」を奪い取る、ゾンビ。
過去にも今にも未来にも生きていないかもしれない。

私は今も、おかねもさほど貯める気はないし、ものもまあまあ少ない家がいいけど

一日三食、早寝早起きは基本的には守っていたいし
無理をしないで生きていたい。

でも、その場しのぎでも生きていた瞬間のことを、悪いと思っていない。
「WE ARE LITTLE ZOMBIES」の四人みたいにクールじゃなかったけど

でも生きていてえらいわ!と思っている。

また守るものとか大事にしたいものは変わると思う。

いつもその瞬間のルールの中で、その瞬間を生きる自分なりのやり方を探して
1秒先につないでいきたいと思っていることはずっと変わらないなと思う。

そのことを、悪くないと思える映画だった。

すごく好きな映画。
今の時代に日本で生まれた映画で、こんなに好きってうれしい。

今、生まれた好きな映画を、映画館でみるって、初めての体験だったかも。うれしい。

よかったらみてください。

曲もすごくかっこいい
「WE ARE LITTLE ZOMBIES」
「ZOMBIES BUT ALLIVE」

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