わたしの、



舞台『わたしの、領分』
おかげさまで無事に終演いたしました。

たくさんのかたにご来場いただき
誠にありがとうございました。

ご観劇いただけたこと、本当に嬉しいです。



わたしは自分と生きることがとても苦手です。

だから人と生きることもとても苦手です。

わたしが演じた萩野という人物の心が、いやなほど、よくわかります。

初めて台本を読んだ時から、そのように感じて
この作品を乗り越えたいと思いました。

終えて、今、思うのは
乗り越えるなんて大層なものではなく

ただただこれからも日々が続くということ。

萩野という人物の人生もわたしの人生も
続いていくということです。

そして自分と生きようなんて思わなくていいってことです。

勝手に、そうなる、ということです。



萩野が知らず知らずのうちに、
周囲の人たちに支えてもらっていたように

わたし自身、今回の作品を通して
惜しげもなく、支えていただきました。

思い合う心のゆたかな人たちと時間を共にでき
ゆたかな心をもらっていました。

自分の未熟さを痛感すると同時に
ただただ感謝しています。

本当に、感謝しています。

ありがとうございました。



やはりわたしはどうしようもなく

演劇に心を育ててもらっています。

劇中、毎回「生きていこう」という気持ちが
じんわり心の真ん中に浮かびました。

生きていくことの自然が
自然に人と手をとりあう毎日につながりますように。

だれかをほんのすこし笑顔にできますように。

わたしがわたしを、笑顔にできますように。



心から、ありがとうございました。