アルバイトをしないと決めた1年半前の私へ

アルバイトをしないと決めた一年半前の私へ

今日、私は、アルバイトを終えました。

え、何の話だい?聞いてないよ、って?

そう、私は、この夏アルバイトをしました。

この5月に、アルバイトをしないぞって高らかにこの場所で言葉にしたけれど

きっとあの瞬間が、最後の一絞りの力、瞬間だったのでしょう。

お金に余裕がなくなると、心に余裕がなくなります。

お金がなくても楽しい方法を私は知っていると思っていましたが、

その楽しみを生み出すための、
ほんの少しの種も産めなくなりそうだという事に気がつきました。

それで私は、仕事の隙間のこの夏、アルバイトをする事にしました。

自分で決めた決まりなんぞ、どうだっていいよ!

そんなことを守ることでこぼれ落ちていくもののほうが、よっぽど怖くなりました。

せっかくなので、やったことないことをやってみよう、と、バイト探しを開始。

事務仕事に就きました。

週5日、1日8時間の仕事。スーツで出勤です。

初めてのオフィスワーク。

アルバイトと言え、一時的とは言え、こういったオフィスで、スーツを着た会社員と共に働くのは初めてのこと。

「社会人経験ないんだ」という上司からの言葉に、惜しげも無く「はい!」と答えました。

この場所で学んだ、一番大きなことは
出来ないことは出来ない、わからないことはわからないと言うこと。

教えてください、と言うこと。

恐れず質問をすること。

ありがとうございます、と、ごめんなさい、を言うこと。

そして果敢に、たくさん失敗すること。

一切やったことのないことをやるというのは、気前のいいもんです。

わからないんだから、失敗して当たり前!と、失敗を連発。

そして質問を連発。

すると皆、とても親切に、おおらかに、解決策、改善策を教えてくれます。

想像しているよりずっと、人は寛容です。

そんな普通の優しさを、私は、本当には知りませんでしたね。
26歳の、今の今まで、知りませんでしたね。

どうしてそんなにも、まだ起こっていないことを恐れていたのでしょう。

どうしてそんなにも、他者からの失望を恐れていたのでしょう。

本当、ばかだなあ。ばかです。

失敗をするより、100倍、ばかです。
はずかしいです。

はずかしいから、ちゃんと言葉に出しておきます。

私は失敗を恐れすぎていた!

上司に最後にもらった言葉は「勇気」でした。

大切にお腹の中にしまいました。
いつでも取り出せるように。

でもね、アルバイトをしないと決めた私よ、

その選択は、間違いではないです。

その時間があったから、今の発見があります。

そしていつもそんな己との勝手な挑戦を見守り助けてくれる人がいるから、いつも今があります。

だからなおのこと、失敗してよいです。

今の私は、なんでも糧にしようなんて思いません。

失敗なんてないなんて、無駄なことなんてないなんて

そんなことは思いません。

糧にならないことも、失敗も、無駄なこともあっていいから

ゆたかに、ゆとりをもつ勇気を、持っていたいです。

大丈夫、と、自分を信じる勇気を持っていたいです。

そして、会社で働く人は、本当にすごいです。

数字を叶えるということ、そのためにきちんと役割分担をし、それぞれが自分の役割を果たしバトンを繋いで行くということ。

そこに喜びや楽しみを見出し、
その楽しみ方を教えてくれる上司に出会えてよかったです。

さあ、明日から、私は、これが私の仕事だと思う仕事へ、戻ります。

前よりもっと、楽しみです。