「女優の卵」がアルバイトを辞めた理由

 photo by Aoi Momoco


おやすみをいただいたので
市場に行ってきました。

春きゃべつ100円
ミニトマト120円
えのき50円
ながねぎ100円
鮭のあら120円

やすくてたくさんかえたのでほくほく。

家に帰って、鮭と野菜の蒸し物をしました。

たっぷりの檸檬とポン酢をかけて。

自分で働いたお金で
食材を買って
ごはんをつくって
食べるのがとても好きです。

生きている心地がします。

昔は公共料金を払う瞬間がとても好きでした。



アルバイトを辞めて1年とすこし経ちます。

一時は、朝は珈琲屋、昼はカレー屋、夜は居酒屋で
はしごして働いていました。

カレー屋ではバイトの長と化していました。

アルバイトの鬼だったわたしが

だんだんミスが増え
ある日、時間を間違えて遅刻を二回連続でしてしまったときに

ああ、アルバイトはやめよう

とおもいました。

一つのことしかできない人間なのだとわかりました。

アルバイトの鬼でいなきゃ、バイトができないたちなのでしょう。


私がアルバイトとして片手間で働いていようが
そこにいる人たちは人生をかけて働いている

そう思ったとき、私はアルバイトをできないとおもいました。

自分が、この仕事に対して本気なのだということを知ったからかもしれません。

それならば

自分ができる精一杯をお金にして生きる。

そう決めました。




なんでこんな話を今日し始めたんだろう。

毎日、思っているけれど、きょうは言葉にしたくなりました。

こうやって生きていることを

これが私の仕事だと胸を張って言わねばとおもいました。

私はこうやって生きています。

つまりはとびきりに「売れたい」ということよりも

八百屋さんが野菜を売るように
私も私のできることを「売って」いきたい

こうやってこれからも生き続けていきたい

ということなのだとおもいます。

ふう、少し勇気がいりました。


まもなく
オフィス上の空プロデュース
火遊びpray.08
『焔の命ーー女優の卵がテロリストになった理由』
脚本・演出 松澤くれは
5月9日(水)〜13日(日)
恵比寿エコー劇場
チケット4800円
ご予約はこちら