はちじゅうはちにち

photo by Aoi Momoco

お米を食べるのが大事だということに気がついた。

すこしまえまで、あれだけそうめんしか食べずに暮らしていたけれど

ようやく、お米をきちんと食べるようになった。

お米をきちんと食べると、
食事をきちんとするようになるもので

当たり前のことだけれど
当たり前は意外と簡単でないので

お米を噛み締め、
この大切さを噛み締めている。



数年まえに電車に乗っていたら

隣に座ったおじいさんに
「お米を食べなさい。
お米を食べる人にはいいことがある」

と語られ、新宿駅で下車しても熱弁され続けたことを
ふとおもいだす。

そうそう、あのおじいさんはたしか
鳥の映画を観てきて
その帰りだと言っていた。

そうだ

当時使っていた私のケータイの画面が割れていたのを見て
「それは見辛いものですか?」というようなかんじで

話しかけられたのだった。

なぜそこからお米の話になったのかは忘れた。

あの時はあまりの熱弁と新宿の雑踏に
不信感を募らせることで保険をかけることをしていたけど

今になって、
「お米は大事だね」ということを身にしみて実感している。



そういえばきのうは
ケータイの画面が割れる夢を見た。

とてもいやだった。

おじいさんと遭遇したあの頃は
ケータイの画面が割れていることにも慣れていた。

そっかあ。もぐもぐ。



数年かけておじいさんの言葉を思い出したように

数年かけて自然とお米を食べるようになったように

出来事、と、結果には
それなりの時差があるなあと

最近起こった「いいこと」を頭に浮かべながら思う。

ん。

おや、
「お米を食べる人には、いいことがある」のか?