脈々

祖父母に会いに行ってきた。

祖父はパンしか食べないし

祖母はお米しか食べない。

ふたりはぜんぜんちがうけど

不安な時、祖母は祖父の服の裾を掴むし

祖母の嬉しい顔を見て、祖父は嬉しい顔をする。














祖母の見せてくれるアルバムの中にいた
若かりし頃の祖母も、母も
わたしにそっくりで

なんだかわたしはうれしかった。








わたしのカメラで
わたしの写真を撮ってみた祖父は

そのシャッター音にとてもときめいて
すこしめをうるませた。




瞬間、瞬間が、
きらめいてしかたない。

元気でいてくれることは
これほどまでにありがたい。