手で、



MU『このBARを教会だと思ってる』
無事に全公演終了しました。

ご来場いただいた皆様
本当にありがとうございました。


毎日、たくさんの方に見届けていただけたことが
何よりのよろこびでした。

4篇からなる長編
18人の登場人物がおりましたが

誰一人かくことなく
忘れがたい存在になっていたのではないかと思っています。

それぞれの持ち場で、
ひとつの物語を守る日々でした。

とてもこころづよく、すてきなひとたちでした。



わたしもいつからか
自分が演じた「ユリカ」というひとを救いたくて

日々、劇場に通っていた気がします。

「救う」なんて、そんな大層なことはできないのですが

こんなひとでも生きていいのだと
自分が演じる誰かを見つめるたびおもうなあと

あらためておもいました。



生きていていいに決まっているけれど

そんなあたりまえに、気がついたら存在していた自分の生は

自分の力で手にした実感のある何かよりも

案外肯定するのが難しい気がするのです。

わたし自身こうして、演じることに、物語に
自分が生きていることを

ゆるす、とも、みとめる、ともちがうのですが

いいね、と言ってもらえている気がします。

そんなことしなくたって

きちんとまわりをみわたせば

いつもおもってくれているひとがいるということも
よく、毎秒、知っていきます。

これからも、そんなふうにして
芝居と関わっていくのだろうなとおもいました。



たくさんのおくりものや、ことばも頂戴し
ありがとうございました。

じっくり染み込ませながら、つぎへむかいますね。

ひとまずはしみついた
「MU言語」のようなものからはなれ

自分の言語を取り戻すべく

どこかとおくへゆこうかなとおもっています。

春が来ますね。