かようひ

朝。

ファミリーレストランに、作業をしに出かける。

溜まり場ヘビーユーザーであるはずの高校生の頃は見向きもしなかったファミレスに

この歳になり、ハマる。

ドリンクバーって、すごい。たのしい。

家での作業はなかなか気がすすまない。

パソコンが触りやすい配置に模様替えしたけれど、そういう問題ではない。

ちなみに高校時代は、学校の閉まるギリギリまで教室で勉強をして

のってきた脳みそと心を連れて帰って、続きを家でやったり

やりきって家では休んだりしていた。

すばらしき、高校時代のわたし。

この頃は16歳の自分に見習うことが多く、よく思い返している。

シネマライズに通い詰めていた当時のわたしは、今より映画を観ていたと思う。

ミニシアターの映画を観るのが楽しくて、観にいくたびまた予告編に惹かれて、また観に行って。

試験が終わって徹夜明けでクタクタなのに渋谷へ出て、チケットを買っていた。

「ミスターロンリー」は、あんまりに眠い時に行ったせいで、記憶に濃いい靄がかかってる。

そんなシネマライズも今はないね、なんて言って

10年も経つとすっかり過去の語り口。

思い返してうらやんだり、うしろむきなきもちになったのではなくて

そんなわたしもいたことに、なんだか元気をもらった。

あの時楽しかったこと、夢中だったことを思い出して

そういう自分の姿に触れて、その存在を知って、うれしかった。

映画、たくさん観たいな。また。

ファミレスに通って、映画館にも通う時代は

25歳のわたしだけだからな。