なぎ

昨夜、散歩をしていたら

ひととき、ぴんっ、と空気が凪いだ。

あらゆるものの波がかさなったみたいに

ぴんっとしずまって

わたしのまわりがひとつになった。

生きてておかしなのは

不可視のものが圧倒的に多いことが無視されやすいこと。

肉体を得た人間の皮肉なのだなあと、おもう。

ここ数日は、

こじんてきに、うれしいきもちがつづく。

すこやかなきもち。

明日が見えるようになるように

自分だけの明日じゃなくなるように

きょうも誰かに、会いにゆく。