チクチクチクタク

ありがとうと、ごめんなさいが
きちんと言えるようになりたい

と、1日何度思えば気がすむんだ

というほどに、何度も自分のなかで唱えています。

こんな、外国人にだって言えそうな五文字が

なかなか口をついて出ない瞬間はやまほどあります。

そういう後悔は自分の中だけでぐるぐるまわって

どこにもいきつかなくて、どんどん自分のなかでくさっていく。

失敗してもかっこわるくても、傷つけても

誰かに渡すことができたら、それは、めぐることができるのに。

自分を超えることは、とてつもなく苦しくて

こんな薄い皮膚一枚が、いつも泣きそうなほど邪魔くさい。

それでいて、こんな薄い皮膚一枚しかないから、痛くて仕方ない。

それでも、この皮膚を蹴破ったところにいる誰かに手を伸ばそう

そうおもえたのは、朝劇をみたことがきっかけだったように思います。

きょうは朝劇下北沢平日『下北LOVER』
初日を迎えました。

セリフを交わし、視線を交わす

うれしさ、くるしさ、たのしさ、痛み

触れるということが自分に与えるものの全てを感じていました。

生きてきたこと

生きていること

生きていくこと

わたしが在るということが、
この物語に染み込むようでした。

たくさんのみなさまに、ご来店いただき

本当にありがとうございました。

生きてきて、生きてゆくそれぞれの重なる瞬間

この朝が

在る、ということを照らしてゆけますように。