三枚おろしの練習
仕事場で、小さい魚から練習させてもらい、段々に大きな魚を捌かせてもらう。この前は黒鯛を捌かせてもらった。
穴子、カレイ、イカ、貝類、一通りの捌き方を教えてもらった。が、高頻度でやらないとすぐに忘れるたちなので、今はまだ普通の三枚おろしをたくさんやってできるようにしているところ。
この前は鯵を買ってきておろし、大変そうだなと腰が重かった揚げ物も、炊飯用の鉄釜ならやれるかもと思い立って揚げて、南蛮漬けを作った。
そんなに大変じゃなくて、ぱちぱちあがる鯵を見るのは楽しかったし、揚げたてをつまみ食いする特権もあった。
だけどやっぱり、魚をおろすのはまだまだ疲れる。大きな魚ならそれは、骨をたつのが力がいるとかいう理由もあるのだけど、生きてる(生きてた)ものをさばくことの緊張感で、とても疲れる。
そら何事も練習をしなければうまくはならないのだけど、わたしが下手くそなあまりに、食べられるはずの場所が骨について残ってしまうこととか、傷んでしまうことの申し訳なさが常にあり、ああすまないことをした、という疲れがある。
口笛は練習中に下手でも、誰も困りはしないんだけどな(たぶん。誰か困ってたらすまない)。
わたしの職場では、毎日魚が捌かれている。
今でこそ慣れてしまったけど、最初はなんだかとても衝撃だった。
何が、というのは難しいのだけど、とにかく、普段は見かけないエネルギーがそこにある!という感じがした。
生きているものをさばいていることの、善悪みたいな話じゃない、重さ!エネルギー!みたいな事実があって、驚いた気がする。
多分今自分が魚を捌く練習をはじめて感じる疲れは、そういう重さ!エネルギー!みたいなものによるところもあるんだと思う。
でも、この申し訳なさも、エネルギー!も、乗り越えつつ抱いたままでいつつ、魚を捌けるようになりたいなぁ、と思って練習する。
賄い方でおじゃましていた演劇、ホエイさんの『メヤグダ』が開幕して、初日までのご飯作りを担っていた賄い方は役目を終えた。
自分は、あったかいものを食べると、自分の心身のベースを思い出して我に帰る!ということが多々ある。
演劇を作っている時なんて特に、忙しかったり、慣れないことに奮闘していたり、緊張していたりで、心身のバランスがちょっとずつずれてくることがよくあって、でも忙しさと疲れのあまりにずれていることに気づくのも立て直すきっかけを掴むのもたいへん、なんてこともよくある。
できるだけ平常心でいるのが、いろんな人が集う創作にはとても大切な気がする。むずかしいけど。
だから、作っている中の人じゃない、外の人が、あったかいごはんを作って届けられたらいい予感がするなぁ、と思ったりしていた。
今回は、新部聖子さんの経験と心をこめた仕事にご一緒することによって、こんなふうにしたら実現できるのかもしれない…という実感を得ることができて、よかった。
美味しく食べていただけて、何よりほっとした。
演劇をつくる場所も、やっぱり生きているものが生きているものとつくって、生きているものに観てもらう、生きているものが集う場所だと思っていて、わたしはそのことのおそろしさもふくめたたくましい面白さが好きなんだと思う。
『メヤグダ』は25日(水)までです。
わたしも観に行きます。楽しみです。
だから、作っている中の人じゃない、外の人が、あったかいごはんを作って届けられたらいい予感がするなぁ、と思ったりしていた。
今回は、新部聖子さんの経験と心をこめた仕事にご一緒することによって、こんなふうにしたら実現できるのかもしれない…という実感を得ることができて、よかった。
美味しく食べていただけて、何よりほっとした。
演劇をつくる場所も、やっぱり生きているものが生きているものとつくって、生きているものに観てもらう、生きているものが集う場所だと思っていて、わたしはそのことのおそろしさもふくめたたくましい面白さが好きなんだと思う。
おそろしいおそろしいと唱えているとまた、おそれを忘れるからおそろしいのだけど。
それぞれの生きているものの生きていること、人生や、生活がその場所に集まることの、複雑さと豊かさ、重さ!エネルギー!を、ぐっとお腹に力を入れて、魚をさばくときのようにその中に立っていられるようになりたいなぁ…と練習と本番を繰り返しているような気がする。
練習中だっていつもそこに生きているものが集っているから、魚の時とおなじ、申し訳ないことがたくさんある。
まだまだわからないことがほとんどだったけれど、こんなかたちで、演劇が作られる場所に、素敵な人たちが集う場所に参加できたことが、やっぱりとても嬉しかった。
それぞれの生きているものの生きていること、人生や、生活がその場所に集まることの、複雑さと豊かさ、重さ!エネルギー!を、ぐっとお腹に力を入れて、魚をさばくときのようにその中に立っていられるようになりたいなぁ…と練習と本番を繰り返しているような気がする。
練習中だっていつもそこに生きているものが集っているから、魚の時とおなじ、申し訳ないことがたくさんある。
まだまだわからないことがほとんどだったけれど、こんなかたちで、演劇が作られる場所に、素敵な人たちが集う場所に参加できたことが、やっぱりとても嬉しかった。
本当に大切な機会をありがとうございました。
『メヤグダ』は25日(水)までです。
わたしも観に行きます。楽しみです。



