あう

 
 
▲八月ですね、雑暑中見舞い


私はすれ違いざまに、手を振り歩くタイミングの妙で、見知らぬ人と手をつないでしまうことがたびたびあるのだが、昨日も今日もそれで、見知らぬ人と手をつないでしまった。

触れるとかでなく、本当にがしっと、歩行のために力の抜けた手と手のかたちがはまってしまって、一瞬だけ手をつないでしまう。

でもそれは、すれ違いざまなので、ああまた手をつないでしまったと思った瞬間にはもうその相手は後ろに過ぎ去っている。

振り返りもせず、手の中に残った見知らぬ人の手の感触に神経を巡らせる。

初めはびっくりしたのだけれど、もう慣れたもんである。

見知らぬ人の、顔さえ見なかった人の、ありえないはずの鮮明で親密な手の感触に

失礼で不気味でない程度に、あったなあ、と、神経を巡らせる。



さて、秋のお寺での公演のチケットが発売しました。

ぼちぼち稽古も始まっておりますが、とても楽しいです。

私は演出で参加しているのですが、
高橋恭子さんと生見司織さんおふたりの間に流れたり生まれるものを一人でひっそりと見て、ああもうこれだけで十分だなあと思ったりしています。

そんな間のものたちがより染み入っていくように、私にできることをやってみます。

ぜひお越しください。





うにくらげ vol.2「à deux」
『in and out』作・高木登(演劇ユニット鵺的)
『寄る辺のふたり』作・米内山陽子(チタキヨ)

演出:福永マリカ
出演:生見司織 高橋恭子
日時:2024/9/27(金) 19:00
9/28(土) 13:00 /18:00
9/29(日) 13:00 /18:00
受付開始・開場 開演の30分前

会場:宗清寺(中野区上高田1-27-6)
チケット:自由席
前売り ¥3,000 当日 ¥3,500
ご予約

音:米内山尚人 
宣伝美術:三ツ橋勇二 
制作:うにくらげ 
協力:宗清寺、演劇ユニット鵺的、チタキヨ、Spacenoid Company、Mei Mei、ミッシングピース