みざんしょうでござんしょう
ちりめん山椒を作ろうと実山椒を茹でてみたら、もうその湯気の香りがよい。
試しに茹で上がりを一粒食べてみると、なんとまあ、薫風喉よりきたり、口中微涼を生ずるが如し、って如し。
このままフリスクみたいにケースに入れて持ち歩いては、電車の中で一粒食べたい。
そうもいかないけれど、全部をちりめん山椒にしてしまうのは惜しく、麻婆茄子を作ってみた。
茄子とトマトの塩山椒麻婆。
これはこれは、とてもおいしい。
実山椒は青い味がして、茄子やトマトと合うんだなあ。
今日は畑に行って帰りが遅くなり、ご飯も炊いていなかったので、パスタにでもしようかなと考えていたところ
あら、実山椒でペペロンチーノって美味しいんじゃないかしら、と思い立つ。
ちりめん山椒にする前のちりめんも少し拝借してカリカリにして、油と合わせるとおいしい茄子も一緒に。
なんだこれ、もう一皿食べたい。
道草を食うちりめんと山椒。
あと一周道草を食いたい気持ち。
味噌汁は畑のケール。汁物にしても負けない葉物。
すごく久々に、料理をあれやこれや作る気持ちが湧いてきて、とても嬉しい。
実山椒の香りさまさまである。
私は、食材に触れた時の堪らないような勿体無いような気持ちによって、料理を作る人間なんだと思う。