父梅殿

 父の日は、父のごはんを食べに行く。

鯛とレモンの炊き込み御飯と、鴨のレモン治部煮だった。

レモナーの父。

ごはんを食べに来たんじゃない日は、いらないよいらないよといつも言いつつ、一口食べるとみなぎってしまって降参。


梅干しもたくさん作ってた。

仕事で出かけるスケジュールに合わせて梅を外に出したり、部屋の中で扇風機に当てたりしているらしい。

梅とともに過ごしている。

太陽のもとから食卓にのせられたほやほやの梅干しを食べた。

あったかくて、このあったかさが太陽のあったかさだと、なぜかわかる気がした。

おいしかったなあ。

食べて昼寝して帰ってきた。

これは、父にあげた酒饅頭。似てる。



いっぽう娘は、イワシを山椒で煮て

それを、父梅とともに炊き込み御飯にしたりなどして人生を謳歌している。