上善如水

いつも通う道は、表通りと裏通りの二通りがある。

昔はずっと、表通りを使っていたのだけど
いつからか裏通りを使うようになり、ぼーっとしていると自動的にそこへ足が流れるほどまでに染み付いた。

今朝は、なんとなくその分かれ道で意識が湧いて、表通りをゆくことにした。

すると、そこに流れているのは、いつもの裏通りとはまったく違った活気のようなものだった。

店々が並ぶ表通りにあるのは、人と人の行き交う活気で

いつもの裏通りにあったのは、静かな緑の囁き合うような活気だった。

さらに言えば、表にあるのは、商いの、経済の流れる音で

裏にあるのは、生活の、脈の流れる音だった。

よくよく考えなくとも、それはそうなのだけれど

久しぶりだったからか、肌でよく感じられて、その違いが明確にわかった。

表通りを歩いた今朝は、ちょっと気鬱になるからと、ながらく読めなかった本を読むことが出来た。

道が二つあるのはありがたい。

滞ってきたら、もう一方にうつってみて、少しだけ掃除をする。



写真は、朝ごはん用のかぼちゃケーキ。

最近、食材のやりくりがうまくって自分でほめたたえてる。