みちのまち



下北沢の駅ビルが、このところとても気に入っている。

お花屋さんがあって、はじめは新しいしあんまりなぁって見過ごしていたのだけど

けっこういいんだこれが。

ネイティブフラワーといって南半球で育った生命力を感じるお花も揃ってたり
夕方は三輪で500円のとんでもセールをやっている。

なにより、店員さんが一緒に楽しくお花を選んでくれて楽しい。

変わりゆく下北沢を見ながら思うのだが
やはり人は、人に馴染み、人についていくのだと思う。

何が変わっても
そこに集まる人が良いものであれば、いつも良いものになるんだと思う。



たしか、大学を卒業してまだ事務所に所属していた頃、これからの道をどうしようかと考えていた時

下北沢のカフェでメモ帳を広げて
「下北沢で出会う人やことには、悪いことはない」と書いて何かを決めた。

それは曖昧でたしかなことだった。

結局そのあと、フリーランスになって
朝劇下北沢に出会って
下北沢の劇場で舞台に立つようになった。

今も続く縁は、ここにある。

何かに迷ったときは、きっとだらだらと散歩してしまう。

あてもない散歩の道すがらに、何かそれでも揺るがないものが見つかる街なんだと思う。

ま、当然、わるいことくらいあるんだけどね。

歩いてたら、虹も出た。