わらしべ長者



知ってるようで知らない街へ
会いたい人に会いに出かけたら、

ぜんぜんちがう、数年ぶりの再会が街中であった。

ふっと見たら、なぜか立ってた。

知ってるようで知らない街に
知ってるけれど知らない時間のほうが増えた人が。

会いたい人は、今日も元気だった。
話してたら私はとても元気になった。

会おうとしてた人
会うなんて思ってなかった人

なぜかふたりとも、うれしいおみやげを持たせてくれた。

私の手には、荷物が増えた。

知ってるようで知らない街で
わらしべ長者になった気分だった。

この街は歩くと、わらしべ長者になれるのかい。

おとぎばなしみたいだった。

帰ってきて、いただいた焼き鳥丼を食べた。

気持ち良いくらい眠くなって、深い昼寝をした。

変な日だった。

会いたい人にも会いたいし
会うなんて思ってなかった人にも会いたい。

気の合う人とも過ごしたいし
そうでもない人とも過ごしたい。

それを望むにはライフが限られてて
ちょっと不便な時代だなあと思っていたけど

今日はすんなり叶ってしまった。