生きていけ

すっかり秋ですね。
肌寒くて、出かけた先でカーディガンを一枚買ってしまいました。

今は、塩レモンのお鍋(レモン大量)を食べながら、これを書いています。

あつくて、身体がほぐれていく感じがします。ああ、銭湯に行こうかなあ。



おかげさまで、鵺的旗揚げ十周年記念公演『悪魔を汚せ【再演】』
無事に終演いたしました。

たくさんのかたにご来場いただいて、本当にありがとうございました。

再演ということもあり、公演が決まった時からご期待を寄せ下さっていたというお声も聞きましたし、今回人伝にとか、直感で来てくださったかたもいらっしゃいました。

どんなきっかけも、足を運ぶまでのエネルギーにしてくださったことが嬉しかったです。
ありがとうございました。

この作品を上演するのだ、というシンプルな目標の中では本当にくだらないことだと思うのですが、やはり「再演」ということがハードルを大きくしているような体感はありました。

他者を越えようと思うより、自身を越えようと思う方が厳しいようで
幸運なことにスタッフもキャストも3年前の初演とほとんど変わらないメンバーで集まれたからこそ、過去との戦いがあったように感じます。

でも、積み重ねた信頼が大きな味方になり、3年前とは異なる『悪魔を汚せ』が、結果としてできたのではないかなと思っています。

稽古と19公演を重ねる中で、たった1時間50分の物語の中に、ここにもこんなことが詰まっているのか…ということが毎日ぽろぽろと見つかり続けて、本当に果てのない作品だなあとも感じました。

きっとこの先にもまだまだ新たな『悪魔を汚せ』があるのだと思いますが、ひとまず、今の私たちの『悪魔を汚せ』を出し切れたような気がしています。

私事ですが、代表作を更新できたと思っています。
それは、この作品をともにした全ての皆さんのおかげです。

本当にありがとうございました。



とかく、そんな皆さんのこれからの毎日が、今日よりもいいものに、毎日更新されていくことを祈っています。

こんな奇跡のような作品になったのは、奇跡のような人が集まったからだと思います。

奇跡は望まず、これからもただ誠実に、過ごしていこうと思います。

いつかその先に、つまずいた石ころが輝きだすようなことがあれば、これもまた幸せです。




鵺的の次回本公演は2020年3月。
私も、出演することになりました。お楽しみに。

鵺的第十三回公演
『バロック』
脚本 高木登
演出 寺十吾
2020年3月7日(土)〜15日(日)
下北沢 ザ・スズナリ
https://natalie.mu/stage/news/347906